Χカイレパートリー劇場

シアターΧ名作劇場

日本近・現代秀作短編劇100本シリーズ

 企画・演出/川和孝

 製作/シアターχ

 後援/日本近代文学館

 

美術/岡田道哉 照明/清水義幸 衣装/鳥居照子 音響/福西理佳 舞台監督/島洋三郎 演出助手/佐藤大幸 写真/中川忠満

 

 

第35回 2012年102日(火)~7日(日)

『ぢいさんばあさん』谷口でん 1930年作

1930年に「舞台戯曲」誌に発表された。みすぼらしい農家の囲炉裏に、寒雀のようにちじこまったぢいさん、ばあさんがうずくまっている。二人が交わすのはどんなことなのか。

 

『風の中の羽のように』水木洋子 1947年作

玉子は結婚適齢期でお見合いをすすめられる。相手は画家で「この戦争は敗けると思いますよ」と言って周囲の猛反対を受ける。敗戦になって、この娘と画家の二人は?

 

 

第34回 2012年313日(火)~18日(日)

『暮春插話』佐藤春夫 1924年作

海岸の有名な避暑地。外交官の青年紳士は妻とともに一流のホテルに滞在している。そこへ老紳士(根岸)が現れ若い妻は自分の娘であることを告白し、青年によろしく頼んで去って行く。ロマンチックな香り高い作品で、戯曲というより散文詩ともいうべき詩情豊かな作品。佐藤春夫の代表作といえる舞台である。


『ある日の蓮月尼』
岡本かの子 1929年作

蓮月尼の庵。若い盗人が入って来て「他のものには目もくれません。あなたの肉体を盗み取ろうとする盗人です。」と、蓮月は「まあお待ちなさい。次第によっては差上げないものでもありません。が、まだ私には腑に落ちないところがあります。それをもうすこし詳しく話してください。」と、この乱暴な若者に接するのだが…。岡本かの子らしい一幕劇である。